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陶器に匂いがつく原因とは?私が実際にやっている対処法

はじめに

「お気に入りの器なのに、なんだか匂いが残っている気がする。」

そんな経験はありませんか?

お客様とお話ししていると、「陶器って匂いが付きやすいんですか?」という質問をいただくことがあります。

確かに、磁器と比べると陶器は匂いが残りやすい性質があります。食事をする上で使う以上、匂いが残るというのは欠点に捉えられるかと思います。

土という自然素材ならではの特徴の一つですが、少しだけ性質を知っておくだけで、必要以上に心配することはありません。

今回は、陶器に匂いがつく理由と、私自身が普段気を付けていることをご紹介します。

陶器に匂いがつくのは、土の性質が関係しています

以前の記事でも少し触れましたが、陶器と磁器では素材そのものが異なります。

磁器はガラス質が多く、水分をほとんど吸収しません。

一方、陶器は土の風合いを活かした素材です。そのため、ごくわずかですが水分や油分を吸収する性質があります。

普段使いではほとんど気にならないことが多いのですが、カレーやキムチ、にんにくを使った料理など、香りの強いものを繰り返し盛り付けると、匂いが残ることがあります。

これは不良品というわけではなく、陶器という素材ならではの特徴です。

匂いを防ぐ一番のポイントは「しっかり乾かすこと」

「匂いを付けないためには、何か特別なお手入れが必要ですか?」

そう聞かれることがありますが、私が一番大切だと思っているのは、とてもシンプルです。

洗ったあとに、しっかり乾かすこと。

これに尽きます。

陶器は目に見えないほどわずかに水分を含みます。

吸水性がある以上、その状態で食器棚へしまってしまうと、湿気がこもり、匂いやカビの原因になることがあります。

私は洗い終えたあと、すぐには片付けず、風通しの良い場所で十分に乾燥させてから収納するようにしています。

少し手間には感じるかもしれませんが、この一手間だけでも気持ちよく使い続けることができます。

匂いが気になってしまったときは

もし匂いが気になってしまった場合も、慌てる必要はありません。

まずは中性洗剤で丁寧に洗い、しっかり乾燥させてみてください。

それでも気になる場合は、酸素系漂白剤を薄めて短時間つけ置きする方法や、重曹を使って洗う方法もあります。

ただし、長時間つけ置きしたり、強い洗剤を頻繁に使ったりすることは、器への負担にもつながります。

私が制作する白い器は、漂白剤の使用は可能です。比較的汚れには強い釉薬を使用していますが、それでもコーヒーなどの着色の強い色素は徐々に器に染みていきます。とはいえ、しっかり乾燥させていれば、基本的に匂うことはないです。少なくとも私が家でヘビーローテーションしているマグカップは大丈夫です笑。

「匂いを完全になくそう」と考えるよりも、器の様子を見ながら無理のない方法を選ぶことが大切だと思います。

陶芸家として思うこと

私は、陶器には少しだけ手が掛かるところがあると思っています。

でも、その手間を「面倒」と感じるか、「暮らしの一部」と感じるかで、器との付き合い方は大きく変わります。

毎日料理を盛り付け、洗って、乾かす。

そんな当たり前の時間を繰り返すうちに、器は少しずつ暮らしに馴染んでいきます。

新品だった器が、いつの間にか「いつもの器」になっている。

私は、その変化こそが陶器の魅力だと思っています。所謂、「うつわを育てる」ってやつです笑。

だから、匂いが付くことを怖がって使わなくなるのではなく、少しだけ付き合い方を知って、毎日の食卓でたくさん使っていただけたら嬉しいです。

まとめ

陶器に匂いが付くのは、土が持つ自然な性質によるものです。

だからこそ、必要以上に心配する必要はありません。

洗ったあとはしっかり乾燥させ、気になるときは無理のない方法でお手入れをする。

そのくらいの気持ちで付き合うのが、陶器を長く楽しむコツだと私は思っています。

器は飾るためだけではなく、毎日の暮らしの中で使われることで、その魅力が少しずつ育っていきます。

ぜひ気負わず、たくさん使っていただけたら嬉しいです。

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