陶芸と作陶の違い
はじめに
粘土遊びはしたことはありますか?
たぶん大体の人は幼いころや学校の工作・図工の時間で粘土に触れたことがあると思います。でも大人になって、陶芸をしたことはあるでしょうか。
陶器や磁器の器を買ったり使ったりしたことはあると思うのですが、「作る」ということはなかなかする機会がなくなってくるものだと思います。わたしは友人から陶芸を始めようとしたときに、「なんだかおじいちゃんみたいだね」と言われたものです(笑)。なんとなく歳をとってからするにはいい趣味だ・・・と思われることが多いのでしょうか?
わたしは初め、ただ楽しい、うまく作れるようになっていくのが嬉しい!と作陶してきたものですが、なんだか作陶という言葉を使うこともあまりないかもしれませんね。
陶芸は、粘土を使って作る作品全般を指す言葉です。芸術作品でも、食器として日常的に使えるものだとしても、粘土を使って焼き上げるもののことはすべからず陶芸と呼べるでしょう。
しかし作陶は、その陶芸の中でも陶器を製作する行為のことを言います。字面は簡単で読んで字の如くですが、なんだかプロっぽい響きに感じます(笑)。
工芸とは
私感ですが、「作陶」という言葉は主に工芸において使われているように感じます。芸術作品を作るときは、「製作」という言葉が使われていることが多いような気がしますね。そして工芸とは、ものづくりにおいて観賞用というよりは暮らしの道具としての意味合いを持っています。
工芸と言えば、木工、ガラス細工、革細工、金工、織物、そして陶芸と様々あります。どれも暮らしに寄り添う、使ってなんぼのものづくりのジャンルだと思います。
作陶の工程
そのなかでも、工芸である陶芸の工程はかなり多いものになります・・・!少しややこしい言い方になりました(笑)。
ざっくり言うだけでも、陶芸及び作陶には、以下の工程があります。
①土練り → ②成形 → ③乾燥 → ④削り → ⑤乾燥 → ⑥素焼き → ⑦バリ取り → ⑧撥水がけ → ⑨釉掛け → ⑩釉処理 → ⑪本焼き → 完成!!
とまぁざっくりでこれだけの工程があります。
・・・大変でしょう笑。
よく、「陶器って一つどのくらいの時間で出来上がるんですか?」と聞かれることがあります。大体、1か月から2か月あれば仕上がることでしょう。本当に1つの作品だけでと言われると、たぶん・・・2~3週間といったところでしょうか。とにかく作品の乾燥時間は季節や湿度によるのと、窯の大きさ、作品の大きさなど色んな要因に左右されます。
次の記事からは、この約10を超える工程について1つ1つ細かく書いていけたらなと思っています。ただ、上述した工程はざっくりしたもので、細かく言うともっとあります(笑)。それらも含めて、今後楽しく書いていきます!次回を楽しみに待っていてください。